自ら落ちない限り変わらないテレビ業界

日経ビジネスオンラインで愛読している小田嶋隆氏のコラム『なでしこに群がったテレビの人たちの明日』より

結局、「笑い」も「涙」も、伝染性の動作という意味では「あくび」と大差がない、と、少なくともディレクターはそう考えている。

 
ゴールデンの視聴者が笑うのは「ほかの誰かが笑っている」からだ。泣く理由も同じ。8割はもらい泣きだ。笑い、涙、元気、勇気。視聴者は、画面からもらうことばかり考えている。

 
感情の物乞い。うん。言い過ぎた。撤回する。善良な観客。

無意識に”もらうことばかり”しているのは確か。
ただ、正当な権利があるからね。

私が書いているようなことは、実は、現場で番組を作っている人々にとっては、口に出すのも馬鹿くさいレベルの、先刻承知の退廃であって、少しも目新しい指摘ではないのだと思う。

 
彼らとて、事態がわかっていないわけではない。
でも、どうしようもないのだ。
何かを変えるためには、自分が座っている木の枝を切り落とすみたいなタイプの決断が要る。

テレビ業界を変えるためには、自らも落ちないといけないってこと。